1-4 なぜ、ミスが起こるか?

1-3 で、ミスを4つのパターンで分類しましたが、もう少し掘り下げます。

ミスのパターン 具体例 原因

(1) ルールを知らなかった、

知っていたができなかった、

納得していない

  
 チェックリストの存在を知らなかった 教育不足

チェック項目が多過ぎて、すべて対応できなかった。

チェック項目の適正化

不必要なチェック項目があり、納得していない

現場に無理を押し付けている

(2) ルールを知っていたが、わざとやらなかった

 納期を優先するため、品質チェックを省略した    優先順位の間違い
誰も見ていなかったので、検査工程を飛ばした ルール順守の意識低下

(3) 錯覚、勘違い、思い込み

(間違ったことをやってしまう)

 

A部品をB部品と思い込んで、組み付けてしまった 部品の確認不足
検査マニュアルを取り違えた マニュアルの識別間違い 
(4)  失念(必要なことをやり忘れる) 別の作業に気を取られて、必要な作業を忘れてしまった 作業手順の徹底
重要な会議を忘れてしまった 会議日時の確認忘れ

 ここに記載した原因をご覧になって、どうお感じになりますか? 実は、これは真因(根本原因)ではありません。多くの企業では、これを原因として、そこから再発防止策を誘導しています。これでは、再発は止まりません。

 では、根本原因とは何か、如何にして、根本原因を究明するのかについては、次章以降で解説していきます。