改善は、QCストーリーの考え方で進めることを推奨します。この考え方に基づいて、自動車業界では8D手法(8ステップによる問題解決手法)が、採用されています。以下、8Dについて解説します。
ステップ |
項目 | 内容 |
D1 | 不具合の定義 | 顧客と取り決めた製品仕様及び顧客要求事項に基づき、不具合を正しく定義する。主観的な記述は厳禁。定義が曖昧だと、D2以降の手順を正しく実行できない。 |
D2 | リスク評価 | 不具合発生時、類似の不具合が他の製品等に発生していないかを至急チェックする。類似の不具合発生を最小限に食い止めるため。 |
D3 | 隔離作業 | 不具合品とOK品を区別し、不具合品が顧客側に流出しないように隔離する。 |
D4 | 流出原因 | なぜ不具合が顧客に流出したのか、その根本原因を究明する。 |
D5 | 発生原因 |
なぜ不具合が発生したか、その根本原因を追究する。(D4とD5を混同しないこと) |
D6 | 対策 |
D4とD5の結果から、流出防止策と発生防止策を立案・実行する。 |
D7 | 対策の検証 |
それぞれの対策実施後、実施効果を検証する。また、対策実施後、予期せぬ問題(2次災害)が発生していないかもチェックする。 |
D8 | 未然防止 |
たいさくが成功した後、同様の対策内容を類似製品や他の生産プロセスに展開し、未然防止策を講じる。 |
個々のステップを完了せず、次のステップに進むと、真の問題解決には至りません。個々のステップを完了するとはどういうことか、その定義をチームで議論して決めてください。