このページでは、テレワークで、トラブルを起こさない仕事術の応用編をお伝えします。

 経営者・管理職の視点も含まれます。経営者になってから、経営のことを考えていたのでは遅いです。若手社員は、今から、将来に備えた準備が必要です。

≪テレワークで、トラブルを起こさない仕事術≫

― 応用編 -

*スキルアップと業務の進め方について

⑱ スキルマップで弱点強化

  • 社員教育はオーダーメード ==> 社員によって、教育のニーズとレベルは異なる。
  • 分野ごとに、要求される要素技術は何か?
  • 社員一人ひとりの技術レベルをマッピングし、教育計画を立案・実施する。

⑲ Job 型雇用への転換

  • 社員のRole & Responsibility(役割と責任)と Job Description(職務内容)を明確にする。
  • 労働時間でなく成果で評価する雇用システムへの準備が必要。

⑳ PDCAで、未然防止は進化する

  • PDCAの成否は、Planで決まる。
  • 実効を邪魔する想定外は当たり前。
  • 対策実施後の振り返りが大切。
  • とくに、リスクに気付けず、トラブルが発生した場合、なぜリスクに気付けなかったかを振り返ることが大切。


㉑ 顧客要求への対処法

  • 顧客要求を受け入れ過ぎると、トラブル発生の可能性あり。特に、顧客の変更要求には要注意
  • 大きなコストが発生する変更要求に対して、無償で応じない。費用請求を正当化する。ただし、顧客と対立しないこと。
  • 契約書の前では、顧客とサプライヤー(コントラクター)の関係は対等であるべき。

㉒ サプライヤー(ベンダー)との関係

  • サプライヤーとは対等な関係を構築し、ビジネスパートナーと位置付ける。
  • サプライヤーのミスは、発注側にも責任あり。
  • PIM (Pre-Inspection Meeting)の実施 è サプライヤーへ発注後、対面で発注内容を確認する。

㉓ 想定外のリスクに気付くワザ

  • 失敗学の活用。
  • 過去の失敗事例を一般化し、将来リスクを発見(発明)する。
  • 失敗学とは、過去の失敗原因を解明し、失敗が起きる前に未然に防ぐための方策を追求する学問。


*業務の評価・手法について

㉔ 目標設定とプロセス評価(KGIからKPIを誘導する)

  • KGIKey Goal Indicator:ビジネスの最終目標を定量的に評価する指標 ==> 結果評価
  • KPIKey Performance Indicator

  ==> プロセス評価  

  ==>  KGIを達成するため、各ビジネスプロセスがどう実施

        されているかを定量的に評価するための指標。

     ・定量化できる指標にする。

       ・KGIと結びついた指標にする。

    ・具体的な施策に繋がるKPIであること


㉕ プロジェクトの変更管理

  • 過去のプロジェクトとの変更点、共通点を把握する。
  • 過去のプロジェクトの図面流用の間違い防止。

㉖ 原因分析に役立つFTA

  • FTAFault Tree Analysis、故障の木解析
  • トップダウン手法。階層的に課題を整理する。

㉗ FMEAで、リスクの定量的評価

  • FMEA = Failure Mode and Effect Analysis、故障モードの影響解析。
  • ボトムアップ手法。
  • EPCの各段階でのリスクを抽出し、リスク対応の優先順位付け。
  • EPCとはエンジニアリング(Engineering)、調達(Procurement)、据付(Construction)。
  • リスク評価は簡易的な方法で十分。リスクの大きさを定量的にチームで共有することが大切。

㉘ 是正・予防処置報告書は、QCストーリーがベース

  • QCストーリー = 問題解決手順 = 未然防止3ステップ対策(①緊急対応、➁再発防止、③未然防止)
  • 段階的に報告書を作成する。一度にすべてを報告しない。
  • QCストーリーとは、課題の定義、現状把握、原因分析、対策立案・実行、対策の検証、歯止め、という問題解決の手順のこと。構成要素に「目標の設定」を含めることもある。
  • 問題解決手法には、他に「シックスシグマ」、「KT法」、自動車業界で使う「8D」等がある。

*より高いレベルを目指して

㉙ 前例踏襲に企業の進化なし

  • 過去のしがらみにこだわらない。
  • 過去の成功体験を尊重しつつも、常に、Best Practice を追求する。

㉚ 抵抗勢力が活動をダメにする

  • 抵抗する理由を理解する。
  • 抵抗勢力と敵対せず、味方にする方策を探る。

㉛ 世界に貢献する企業の中核であれ

  • 法令遵守は当たり前、企業の社会的責任を果たす。企業不祥事撲滅のためにも。
  • SDGs、ESGへの関心を強くする。
  • 経営者になってからでは遅い、若いときから高い志しを抱き続けていただきたい。
  • SDGsSustainable Development Goals)持続可能な開発目標とは、国連の持続可能な開発のための国際目標であり、17のグローバル目標と169のターゲット(達成基準)からなる。
  • ESGとは、 「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」の略。

㉜ Employability(雇用され得る能力)を高めよ

  <1> 2つ以上の専門能力

   ・T型人間からπ型人間へ。業界トップの技術力。

   ・偏った専門能力では、リスクに気づき難い。

   ・複数の専門能力がバランス感覚を生む。


   <2> リーダーシップ能力

 ・部下の有無に関係なし。

 ・グローバルリーダーとは、顧客・国内外の取引先

  及び企業の組織・マネジメント各層の人たちに

   影響力を行使し、企業の目標を達成できる人材

  をいう。


     <3> コミュニケーション能力

    ・コミュニケーションに関する諸能力(論理的思考力、表現力、説明能力、ディベート力、

     説得力、交渉力)が重要視される

    ・英語力は当たり前。2つ以上の外国語を習得すると価値は高まる。