再発防止と未然防止が混同されています。ここでは、まず「未然防止」について、定義します。
再発防止と未然防止は、「似て非なるもの」です。再発防止は、過去に起こった事故やトラブルと同じことが2度と起こらないように対策することです。一方、未然防止は将来起こるかもしれない事故やトラブルの発生を未然に防ぐための対策です。
未然防止は、トラブルや事故の発生そのものを封じ込める極めて有効な考え方ですが、多くの企業では十分に根付いていません。その背景には、次のような要因があります。
未然防止では、問題解決力が求められますが、必要な知見・経験は多岐にわたります。ここでは、項目の紹介に留めますが、第4章以降で、解説します。さらに詳しく知りたい方は、書籍、ネットおよび専門家から情報(知見)を習得し、それを実務で活用して、経験値を高めてください。
日本中を震撼させた痛ましい事故が、2年連続で起こりました。いったい何があったのか、なぜ起こったのか、当時を振り返り、2度と悲しい事故を起こさないために何をすべきかを検証します。